
第28回韓国産科麻酔学会参加報告
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2025年6月21日に韓国の延世大学で開催された「第28回韓国産科麻酔学会」で講演を行いました。
前日はソウルの蔚山大学の附属病院であるAsan Medical Centerを訪問し、麻酔科のHyungtae Kim教授に案内していただきました。Asan Medical Centerは病床数2432床で年間の手術件数は約7万件と韓国最大級の規模、手術件数を誇る病院です。手術室は70部屋あり、当日も207件の手術が予定されていました。産科病棟には手術室が2部屋あり、1日に10~12件の帝王切開を行っています。ちょうど帝王切開を見ることができ、日本との違いも知ることができ勉強になりました。夜は韓国産科麻酔学会の先生方に夕食会を開催していただき、交流を深めることができました。
当日は、私と埼玉医科大学総合医療センター産科麻酔科教授で日本産科麻酔学会理事長でもある私の恩師の照井克生先生と熊本大学麻酔科教授の杉田道子先生と都立多摩総合医療センター麻酔科の田辺瀬良美先生の4人で学会に参加させていただきました。日本産科麻酔学会と韓国産科麻酔学会は、毎年交流をしており、日本産科麻酔学会学術集会で大川賞(最優秀演題賞)を受賞すると、次の韓国産科麻酔学会で講演をすることになっています。コロナ禍でしばらく交流が途絶えていましたが、今年から再開されました。私はJSOAP sessionで「Clinical impact of Gentle Cesarean ~what mothers really need~」という演題で講演を行いました。韓国でもGentle Cesareanはまだ普及していないようでフロアからは様々な質問が出ました。国際学会での講演は緊張しましたが、とてもいい経験となりました。
今後の目標はGentle Cesareanを更に進めることと、後輩に大川賞を獲得してもらうことです!帝王切開を最高の出産体験に変えるために引き続き医療の品質改善に取り組んでいきます。
佐藤達也
Kim先生(中央)と田辺先生(右)とAsan Medical Centerにて
オレンジの部屋が全て手術室です。圧倒的な規模に驚きました。
照井先生(中央)、杉田先生(右)と学会会場にて